新型コロナウイルス感染の広がりが鈍化し、終息の兆しが見えてきた。身を守ることが最優先で商売どころではなかった繊維・アパレル業界だったが、ようやく先物の商品企画にも手を付け始めるなど落ち着きを取り戻した。
テキスタイル業界ではそろそろ21~22年秋冬向けの商売がスタートする。21年春夏物は、商売が中断した20年春夏物の在庫と一緒に考えることになる。すると新規企画の発注は鈍いだろう。となると期待は21~22年秋冬物となる。どの段階でもこのシーズンへの期待は高い。
しかしそこには大きな問題がある。コロナウイルス感染は完全に終息したわけではなく、「ウィズ・コロナ」が叫ばれる。海外出張だけでなく国内の移動も慎重だ。通常ならば開かれることが当たり前の展示会も軒並み中止になった。
ネットを使った提案やウェブ展示会が活発化してきた。ネットを使えば、国内だけでなく海外にも発信できる。動画による提案も可能だ。コロナウイルス感染という大きな波によって、21~22年秋冬物商談はこれまでにない姿になりそうだ。
(浅)