新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言が全国に拡大されて約1カ月。これまで当たり前だった日常は大きく変わってしまった。多くのファッション小売業が休業を余儀なくされたなど、コロナウイルスが業界に与えた影響は大きい。営業自粛の対象外なので、アポイント制で営業継続している某路面店（セレクトショップ）も、「4月の店頭売り上げは壊滅的」と、消費マインドの冷え込みを感じさせた。
ニュース番組で「コロナ終息後にやりたいこと」の調査結果を報道していた。ネットでさらに調べると、1位は外食、2位は国内旅行、その次にショッピングと続き、1位は50％近く、ショッピングも40％近くを占めていた。「したいことは何もない」と言う人が、年収の低い世帯で多いのが気にはなったが、ふだん当たり前のように楽しんでいたことを望む人は多い。
すでに39県で緊急事態宣言は解除。新型コロナウイルスの治療薬やワクチンの研究・開発も日進月歩。店とブランドが在庫を共有したり、店がウェブ接客などの新しい形でアプローチをするなど、ファッション業界も新しい可能性を生み出している。ファッションが人の心を幸せにすることは不変。コロナにめげず、再開する日常を身近で彩る役割を十分発揮してほしい。
（畔）
