新型コロナウイルス感染拡大の影響で、納期遅れとともに心配されているのがファッション消費の低迷だ。店頭では特に2月最終週以降の売り上げの落ち込みが大きく、なかには「昨年の7掛けから半分」という声も。季節柄、新作に絡めた店頭イベントを用意していたブランドも多いはずだが、積極的な集客=感染リスクという単語がつきまとう。
「服を買っても着ていく場所がない」。そんな話も聞く。確かにテーマパークや美術館、音楽ライブは休止で、大勢が集まる飲み会・パーティーも自粛が相次いでいる。服を買いに繁華街に出かけること自体をためらう人もいるだろう。
実はこの春、勢いで5着も服を買った。きれいなライムグリーンのサテンスカートに、段ボールニットの白いパーカ、トレンドのシアー素材のブラウスを2枚。薄手のパンツは足首をボタンで絞れるのが今年っぽい。行く場所がとくに無ければ、これを着て近所を散歩しよう。若干買いすぎた反省はあるが、合言葉は「経済を回せ」。暗い自粛ムードのなかでも、ファッションの力を信じたい。
(石)