アパレル販売は昨年10月以降一段と厳しくなっている。トレンドの変化が乏しく、購入動機も生まれにくくなっている。支出を抑えざるを得ない中で、コトを通じないとなかなかモノを買わなくなっているのは確かだ。
一方でライフスタイル提案型ショップのアパレル売り上げは比較的堅調だ。暮らしをベースにした品揃えがコトとしてとらえやすく、自らの生活実感を得やすいため、アパレルも自分の生活に照らし合わせて選びやすい。そして商品はトレンドをあまり意識せず素材感や仕立てからくる心地良さを重視した企画が多く、鮮度で買うというよりもリピート購入する傾向が強いようだ。
ところがこれらの商品をアパレル売り場にもっていくとなかなか売れないということが多い。アパレル売り場はトレンドや鮮度を意識した商品が多く、埋もれてしまったり、コトを意識しにくいということがあるのだろうか。
ライフスタイル提案は引き続き有効だとは思うが、専門の店や売り場がどう対応するか、決定打は見つけにくい。ただ、コトを感じる提案にすることがポイントではないだろうか。
(武)