《視点》街の喫茶店

2019/10/29 06:23 更新


 取材先の下調べをしたり、取材後に聞いた話を整理したりするため、時々喫茶店に立ち寄る。喫煙して自分の中でスイッチも切り替えられるので、この時間が好きだが、最近はそうもいかなくなった。

 ふらっと立ち寄れる個店の喫茶店が減ったからだ。チェーン店はたくさんあるのだが行く気になれない。個店の窓際で街の雰囲気をはじめ、なじみの客と店主らの交わす会話に触れるのが心地いい。店それぞれに個性もあり、ある意味一つの文化だと思う。

 街中に昔からある服屋も、客と気軽に会話を交わす地域密着型が基本だ。大都市の中心部が再開発され、便利で新しい商業ビルが出来てから、苦戦するところも増えただろうが、大手には手の届かないきめ細かな提案・サービス力で頑張って欲しいと思う。

 個性のある接客力を強みとする専門店の店長が、「服屋は飲食店や美容院と違い、入店したらお金を使うのが当たり前というわけでもない」と面白い比較話をしていた。「お客の様子を見ながら、どう会話の糸口をつかみ、広げるのかが肝心」と続ける姿が頼もしかった。

(畔)


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