女性が職場でハイヒールやパンプスを強制されることに異議を唱える運動が広がっている。2月からインターネット上で始まった署名活動に多くの女性が賛同。集まった約1万9000人分の署名が先月、厚生労働省に提出された。厚生労働相から強制容認とも取れる発言もあり、論議を呼んでいる。
業務上の身だしなみとしてヒールを義務付けられた女性が、足をけがしながら仕事をすることへの疑問をSNSで発信したのを機に始まった運動だそうだ。記者は外回りや何時間も立ったままの仕事もあるため、めったにヒールを履かない。それでもドレス着用時にヒールが痛くて裸足で歩きたくなった経験はあるし、足や腰を痛めたことのある女性は多いはず。海外では男女差別の問題として、ハイヒールの強制禁止の通達を出したり、法改正を行った政府や地方行政もあるという。
モードの世界では今時、スーツやドレスにスニーカーを合わせるのは当たり前。ファッションは変化するものなので、スーツにリュック姿が市民権を得たように、正装や仕事時にヒールが必須でなくてもいいのでは。足を痛めない正装用の靴の開発にも期待したい。
(陽)