《視点》大きくなる副資材の役割

2019/06/26 06:23 更新


 スマートフォンやEC、フリマアプリ、デジタル技術の普及で、下げ札(タグ)や包装パッケージといった副資材の役割が大きくなっている。

 アパレル製品に外付けされるタグは、購入後はこれまで捨てられることが多かった。しかしフリマアプリの浸透で、再販を意識する消費者はなるべく保管する。商品が偽物でない証しとして、タグやレシートの画像も添えて出品するからだ。保管されるとなると、タグの写真映えや世界観の表現にもっとこだわれば、ブランドへの愛着を深めるツールにもなり得る、

 海外ではタグにQRコードを表示して、読み込むと製造過程などのサプライチェーンが確認できる事例もあるそうだ。ブロックチェーン技術を活用したもので、消費者の信頼をより深めている。

 EC限定のジュエリーを販売するあるブランドは、「包装パッケージは重要なコミュニケーション手段」と強調。ジュエリーの場合、商品単体よりもパッケージとセットの方が写真映えするとして、凝ったデザインにした。それだけでなく、発送する際には同ブランドで販売している香水を吹きかける。客は商品が届いたときにちょっとしたサプライズ体験となるほか、香りを気に入って、香水を購買するケースも多いそうだ。

(藤)



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