《視点》若者の海外旅行がふえているわけ

2019/06/06 06:23 更新


 訪日外国人数が増え続けているが、12年以降に伸び悩んでいた日本人の海外旅行者数も増加に転じている。17年は12年に次ぐ人数となり、18年は最多の1895万人が出国した。

 水着の記事を書くに当たって調べたデータだが、その中に意外な事実があった。若者世代の海外旅行の回復だ。90年代半ばをピークに低迷していた20代の出国率は、ここ数年で最高水準に達している。20代人口が少なくなった分、総数は少ないが、若者の海外旅行離れとは一概に言えない状況にありそうだ。

 若者の海外旅行が増えているのは、LCC(格安航空会社)の普及や、就職状況の改善、情報収集や予約がネットで簡単にできるようになったという社会の変化が背景にあるだろう。SNSに映える場所を求めてという需要もあるかもしれない。加えていえば、20代前半の親はバブル世代も多い。若いころに自分が経験したことを子供にもさせたい、価値あるものには支出を惜しまないなど、親の価値観も影響しているのではないだろうか。

(壁)



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