バーバリーの在庫問題が一般メディアでも多く取り上げられるなど話題となり、学生時代に受けた授業を思い出した。商品を売り切った店長と、売り残しがあった店長どちらが正しいかという話だ。当時の授業では正解は売り残した店長で、売り切った店長は需要を読みきれず機会損失が発生し、新規顧客を獲得する機会を失ったからということだったが、今回の件を見る限りでは、その解答は正解ではなかったようだ。
店頭の品揃えを豊富にすれば、在庫はどうしても発生してしまう。これまでは店に行けば好きなものが必ずあることが消費者に求められていたのかもしれないが、店頭に無ければネットで買える時代に、消費者は店頭に商品があることをそこまで期待していないのかもしれない。
むしろ、余剰在庫をどのように無くすのかといった取り組みをアピールする方が、消費者に支持されるのだろう。ビジネスのあり方は時代によって変わっていくし、企業の規模や外部環境によっても、もちろん正解は異なる。その実例を垣間見た気がする。
(騎)