《視点》中・韓・日のパワーバランス

2018/08/30 06:23 更新


 韓国の大手小売業ロッテマートが巨額の損失を伴いながら中国から撤退することになった。発端は米軍の対北朝鮮ミサイル迎撃システムの配備計画。米朝首脳会談が実現した今となっては、ロッテの損害も中国側の大量の失業者も悲劇としか言いようがない。制裁措置は中国から韓国への渡航制限にも及び、観光業が打撃を受けていると聞いていたが、8月に訪れたソウルでは「爆買い」が繰り広げられていた。

 免税店の化粧品売り場で特に長いレジ待ちができていたのが、「ドクタージャルト」。両手に抱えた袋はエスカレーターでつかえてしまう。

 かつてのカタツムリや毒蛇など、効能は分からないが新商品を開発しヒットさせる韓国コスメのパワーはすごい。「アリタウム」や「エチュードハウス」なども人気だ。自然派の「イニスフリー」は中国に店舗が多いせいか、中国人客は少なかったが。

 沸騰する中国の購買力。日本の10代にもファンを広げる韓国コスメ。残念ながら日本のパワーは感じられなかった。

(近)



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