毛皮をめぐる話が様々なメディアで取り上げられている。大半は、いま知っておくべき人気ワードとして〝エコファー〟をクローズアップしたもの。そのなかでリアルファーは否定されているわけではないが、なんとなく悪者とみなされる傾向にある。
動物愛護、動物福祉の観点からのアンチファーはずっと前からあった。しかし、そのこととエコファーは本来、立つところが違うはずだ。〝エコ〟の名もどこから出てきたのか。悪者ができたことで良さそうに見えてしまっている、というと言い過ぎかもしれないが、今の構図には違和感がある。毛皮のように、あるいはぬいぐるみみたいにふわふわで軽くて暖かいフェイクファーは素材として好きだが、こうなると少し抵抗を感じてしまう。
人が昔から身に着け、始末まで利用してきたのが毛皮だ。動物福祉については、クジラやイルカのように考えは様々だろう。ただ、コーヒーチェーンがプラスチックストローをやめる昨今。リアルとフェイクを対比して語りたくはないが、サステイナビリティー(持続可能性)を考えたときの答えは持っている。
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