《視点》キャンプ市場が広がるには

2018/08/23 06:15 更新


 日本オートキャンプ協会によると、17年のキャンプ用品市場(登山用品・ウェア・シューズ除く)が20年ぶりに600億円台になったという。人口ボリュームの大きい団塊ジュニア世代が子育て期に入り、キャンパーの中心層を担うようになったほか、ツールームテントといった高額品の人気や、キャンプ実施時期の通年化などが、市場拡大に影響している。

 確かに周囲でも愛好者が増えた。かくいう記者もその一人。自然の中に身を置き、心身ともにリフレッシュできるのがいい。たき火を囲んで語り合うなど、家族や友人とすてきな時間を共有できるのも魅力だと感じる。

 しかし、キャンプ市場をさらに拡大させるには、別の側面にも目を向けるべきだろう。例えば、キャンプでゆっくり過ごすには2泊以上が理想だが、なかなか連休を取れない人は多い。かさばるキャンプ用品の置き場所に困る住宅事情も問題だ。

 キャンプブームが、日本社会が抱えるこうした慣習や問題を考え直すきっかけになればと思う。

(潤)



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