《視点》ウールに機能性プラス

2018/04/26 04:00 更新


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 ウール生地を主力に使う紳士オーダースーツ業界では、「ドロはねを落ちやすくする」や「静電気が起きにくい」など、着用時の快適性を後加工オプションで提供する企業が目立ってきた。

 こうしたウール生地の機能加工商品を提供している名古屋シュランクは、「紳士オーダー専門店に続いて、百貨店の高級オーダー売り場からもこうした加工依頼が増えている」とする。「機能オプションを加えて競争力を増すとともに、リピーター率も高めたい」という理由が大きいという。

 こうした傾向は、デザインやファッショントレンド優先の婦人向けの商品でも増えているようだ。

 ウールには、繊維が持つ天然の放吸湿性やシワになりにくいなどの多様な特徴がある。ウールを好む固定ファンはともかくとして、消費者全てがその優れた繊維特性を十分に知っているわけではない。快適性やイージーケア性など時流に合ったテーマに沿って、ウールの良さを改めてアピールすることも必要だ。

(浅)



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