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イタリアで開かれたサステイナブル（持続可能な）関連のシンポジウムに参加する機会を得た。経営者や学者らが丸2日間討議を続け、休憩時間も意見交換が止まらない。サステイナブルの意識が高いとは聞くが、想像以上の熱量に圧倒された。
話題は環境問題だけではない。国連のSDGs（持続可能な開発目標）に象徴される、貧困や飢餓といった地球規模の課題を含め、企業や経営者、経済人の重要課題と認識されている。サステイナブルに取り組まなければ企業価値は下がり、投資や融資の対象からも外れてしまうのが今の欧州だ。
シンポジウム開始当初は日本と欧州の違いに大いに戸惑ったが、観察するうち、なるほどと得心した。これは世界のルールが変わり、新しいゲームが始まったと捉えるべきなのではないかと。
五輪競技やモータースポーツなどでは突然ルールが変えられるのはよくあること。「日本ではサステイナブルは商売にならない」と嘆くのではなく、すでに始まっているこのゲームに前向きに参加することで技術革新や投資が生まれ、世の中を動かすムーブメントになるのではないか。
（恵）
