繊研新聞紙面で今年の「ディベロッパーが選んだテナント大賞」が発表された。受賞ブランドの17年の健闘ぶりを取材したのだが、好調な理由の中に共通点もあった。
それはMDを細分化することで、店頭の鮮度を実現したことだ。売れ筋または数量を狙う売り筋の販売期間を、なるべく引っ張らず、新商品を次々と打ち出す手法で、顧客の来店頻度を高めたり、新規客獲得を進めて成長したブランドが多かった。特にレディス部門で、こうした傾向がみられた。
MDを小刻みに繰り出すには、多くの人手や時間が必要だ。毎週のように会議を開き、店頭結果はもちろん、次に仕掛ける商品、それを効果的に売り込む方法も考えないといけない。ブランドとしてどんな提案をするのかも欠かせない視点だ。
店頭に鮮度が生まれても、他ブランドと商品が同質化してしまえば、別の店を選んでしまう客もいるだろう。鮮度ばかりを優先すると、機会ロスもある。商品をはじめとした要素で真の〝ブランドらしさ〟も追求し続けて欲しい。
(畔)