《視点》引き継ぎの大切さ

2018/03/02 04:00 更新


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 人事異動の発表が相次いでいる。意に沿わない異動、希望通りの異動、転勤を伴う異動など、悲喜こもごもではあるが、これは企業勤めであれば致し方ない部分。ある人が「人事異動はビジネスパーソンのだいご味。新たな事に挑戦できるのだから」とあっけらかんと言っているのを聞いて、「なるほど」と感じたことを時々思い出す。異動することで新たな環境に身を置くことができるし、新たな人間関係も構築できる。

 プラス面が大きい人事異動だが、引き継ぎの重要性は案外軽んじられているように思える。企業を持続的に成長させるにはスムーズな引き継ぎが大事だし、取引先に迷惑をかけるわけにはいかない。ところが、新たな行き先のことばかりに目が行って、引き継ぎを軽視する人が多いのではないか。

 異動するのだから、今後の自分を優先するのは当然かもしれない。でも、企業であるならば全体最適を考えるべきだ。後任が苦労しないためにきっちりと引き継ぐことは、自分が新たな業務にまい進することと同じ、いやそれ以上に大切だと思う。(稲)



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