電車の中で下を向き、画面を見ている人が年々、増えている。仕事や家事で忙しいのかネットで何かを調べたり、LINEやメールをする人、ゲームで時間をつぶす人が多い。最近は漫画やテレビを見る人、イヤホンをした人も目に付く。だが、耳までふさいで外部の情報を遮断し、透明な殻に入り、移動中も自分の部屋と同じように過ごす姿には、ちょっと違和感を覚える。
居酒屋でも2、3人で来ているのに会話をせず、画面を操作する客が増えたと、ある店の店主がぼやいていた。先日の取材では、店で服を選んでいて、欲しい色がなかった客がスマートフォンで在庫を確認し、販売員の前でECで購入してしまったという話を聞いた。
インターネットやSNSが発展し、スマホ一つで瞬時に世界中の人とつながれ、買い物もできるようになった。半面、目の前の人との交流など人間関係が弱まっている。
人を笑顔にできることが仕事の魅力と、ある販売員が話していた。専門知識豊富な店員さんと話をして、欲しい物・似合う物に出会えたときの満足感は大きい。サイズや色が無いときはECとの併用もありだと思うが、素敵な商品と店員さんの熱い思いに触れられる店舗にもっと足を運んでみては。(陽)