《視点》「ラン活」はGMSで

2017/08/23 04:00 更新


 お盆を含めた8月がランドセル販売のピークになったという。お金を出すことが多い祖父母と顔を合わす夏休みがランドセル購入のタイミングとして定着した。

 入学式直後の4月から売り場にランドセルが並ぶのには違和感はあったが、夏休み、場合によってはゴールデンウィークに購入しようと思えば、品定めの期間が必要なのは確か。「ラン活」というそうだが、それが孫あるいは子供の成長を家族で実感・共有するランドセル購入の楽しさを高めているなら何よりではある。

 ランドセルの早期販売はGMS(総合小売業)が仕掛けてきた。そしてお盆商戦の様相を変えながらシェアを高めている。消費行動自体を創出しているだけに強力で、すでに総量の半分くらいはGMSで買われているとされ、ランドセルを買う場として定着した。

 今年も各社、ピークを前に売り場を広げ、店頭イベントなどを打って、需要の取り込みに余念がない。少子化だから市場規模は広がらないだけにシェア拡大が欠かせないが、ここまでのところ順調に売れてきたから強気でもある。商戦の行方が注目される。

(光)



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