ジャケットの代わりにシャツやプルオーバーとパンツで楽しむカジュアル対応のセットアップ、それに合わせるサンダルタイプのスニーカーなど、コロナ禍で変化したニーズに沿った売れ筋を推す店が多い。ただ、緊急事態宣言が5月31日まで延長されたことが今月の商売の足かせとして重くのしかかる。自治体によっては休業要請が緩和され、営業再開する商業施設もあるようだが、服を買うためにわざわざ都心まで出向く客は減ってしまっている。コアなファンがいるブランドの新作に関しては、SNSを通じて入荷日を知らせるなど、来店を促進する動きも増えているが、施設内の店舗の場合、「密」を避けるためにも、路面店のような集客施策を講じることは難しい。少ない来店機会を逃さず、買い上げ率を上げるためにも、わかりやすいディスプレーや短時間でも商品の魅力が伝わる実店舗ならではの見せ方や接客が問われる。
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