ユナイテッドアローズが新中計 効率と商品見直し収益立て直しへ

2020/11/10 06:30 更新


 ユナイテッドアローズは、21年3月期から3カ年の新中期経営計画を新たに策定した。コロナ禍を受け、5月に発表した計画を抜本的に見直した。最終年度の連結営業利益は21年3月期見込みから135億~145億円改善の70億~80億円を計画する。最終年度のROE(自己資本利益率)は前回と同じ12~14%に据え置く。店舗数を減らし、オフィスも集約、採用抑制などで経費を減らし、ネット販売の強化やライフスタイルの変化に合わせ、MDを見直し、商品価格も引き下げることで収益構造を立て直す考えだ。

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■都心部の回復に時間

 4~9月連結決算は3割近い減収で損益の各段階で赤字を強いられた。4~6月に新型コロナウイルスの感染拡大の影響を大きく受けて売上高が落ち込み、値引き販売の拡大で収益性も低下した。7~9月は店舗営業を再開し、減収幅は縮小したが、赤字が続いた。

 コロナ禍での商売を前提に、新中期経営計画では客足の減っている都心部の商業施設での販売が回復するには時間がかかると予測。新規出店を前提とした成長は望めないとの判断から、生活様式の変化に対応した商品構成や価格帯へのシフトやネットを起点とした販売及び顧客との接点強化を進める。

 収益構造の抜本的な見直しに向け、不採算の子会社や事業、店舗を見極める。9月末時点で363の実店舗を10%程度減らす。本部もリモートワークを継続し、数カ所に分散しているオフィスを2拠点に集約する。人員も採用抑制と退職による自然減で10%程度減らす。報酬制度も業績と連動させ、人件費抑制につなげる。セールや在庫評価損抑制に向け、在庫改善プロジェクトも立ち上げる。

■ニューノーマルは前提

 本業で稼ぐ力を改めて強化するため、主力事業ではシーズンMDの変更や季節を問わない商品の投入で気候変動に対応する取り組みを継続する。コロナ禍で変わったニーズに応じて、カジュアル商品やワンマイルウェア、アウトドア、ヨガ向けの商品も強化する。一部業態で増やしているネット専用商品は若年層にも買いやすいよう、価格帯を引き下げる。

 ニューノーマルを前提とした新規事業も始める考えで、グリーンレーベルリラクシングと子会社のコーエンの中間の価格帯の業態を開発する。自社ECはSNSの活用や販売員のECへの関与を増やすことで、ウェブ上でも販売員の接客力を生かす。22年3月期中には自社ECのサイトをリニューアルし、実店舗と同様のサービスをネット上で実現できるインフラを構築し、OMO(オンラインとオフラインの融合)を推進する。

竹田社長

松崎、木村の両氏は「次世代リーダーに」〟

 「新中期経営計画には守りと攻め、二つの目的があり、守りは社長である私が、攻めの部分は次世代のリーダーが担う」。ユナイテッドアローズの竹田光広社長は、11月6日付で副社長執行役員に昇格した松崎善則第一事業本部本部長と、専務執行役員に昇格した木村竜哉第二事業本部本部長について「次世代の経営のリーダーを担ってもらう準備として任命した」と同社トップの後継人事について言及した。

 松崎副社長は「ユナイテッドアローズ」「ビューティ&ユース」を所管する第一事業本部、木村専務は「グリーンレーベルリラクシング」を軸にした第二事業本部のトップをそれぞれ務める。竹田社長は「今後も新型コロナウイルスのファッションビジネスへの影響は続く」としており、新中計の中で自らは経費削減など収益体質の見直し、自社運営体制への移行が昨秋にとん挫した自社ECのリニューアルを進め、両氏には「中長期の成長戦略を担ってもらう」との考えを示した。

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