東レ、「深発色ナイロン」開発 高堅牢性と鮮やかさ両立

2018/05/15 04:26 更新


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 東レは、鮮やかで深い色合いと高い堅牢性を両立したフルダルナイロン「深発色ナイロン」を開発した。長時間紫外線(UV)にさらされるスキーインストラクター向けのウェアで以前から高堅牢素材のニーズがあり、従来にない素材特性をアピールする。また、ヨガウェアやコンプレッションウェアといった用途でもフルダルナイロンの新しい市場を開拓する。

(中村恵生)

 セミダル、フルダルナイロンは一般的に、光の透過を抑えるセラミック粒子を練り込むが、粒子自体が白色なために生地が白みを帯び、鮮やかな色や濃色が出しづらかった。また、非結晶部分に入った染料が脱落するため、染色堅牢度が低いという欠点があった。

 深発色ナイロンは、ポリマー改質によってナイロンの染着部である末端アミノ基を増やすとともに、粘度コントロールでセラミック粒子を繊維内に均一に分散させ、堅牢度低下の原因となる非結晶部を少なくした。

 従来のセミダルナイロンとの比較でより深い色合いを実現しながら、耐光堅牢度などは同等、洗濯や汗、水に対する汚染堅牢度は向上させた。同じくセミダルとの比較で、セラミックによって低下しがちなドレープ性能を維持しつつ、防透け性、UV遮蔽(しゃへい)性を向上。

 UVカットはUPF25相当(セミダルはUPF5)となる。また、染料との結合性が高まることで、特に濃色を染めた際の廃液の残留染料が1~2割低減し、排水処理の負担を軽減する。

 価格はセミダルとの比較で10%アップ程度に留め、軽量織物の「エアータスティック」、透湿防水「エントラント」などで展開を予定。販売量は19年度20万メートル、21年度100万メートル(数十億円規模)を目指す。

 フルダルナイロンは、マットな色合いなど主にファッション性のニーズからスキーウェアなどで使われるが、退色の問題があり、まずは長時間使用するスキーインストラクター向けの市場に着目した。さらに海外を含む一般のスキー、アウトドア、ヨガウェア、コンプレッションウェアといった幅広い用途を狙う。

鮮やかで深い色味を出せる(モデルは18年東レキャンペーンガールの夢乃さん)
染色廃液の残留量も減らせる。左が「深発色ナイロン」 


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