【パリ=松井孝予通信員】仏LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトングループは1月7日、米ティファニー&カンパニーの買収を完了した。76番目の傘下メゾンとなるティファニーの買収額158億ドルは、同グループ、またラグジュアリー産業において過去最高。ベルナール・アルノーLVMH会長兼CEO(最高経営責任者)は、「ティファニーは米国を象徴するメゾン、そしてアイコンである。私たちはティファニーが成長を加速し、革新をもたらせ、さらに求められるジュエリーブランドとして存続すると確信している」とコメントした。
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この買収を機に、LVMH側がティファニーの新トップを固めた。「ルイ・ヴィトン」のエグゼクティブバイスプレジデントでグローバルコマーシャルアクティビティー担当のアンソニー・ルドリュ氏(47歳)を、ティファニー会長兼CEOに任命した。同氏は「カルティエ 」「ハリー・ウィンストン」、「ティファニー」の要職を務めた経験を持つ。ベルナール・アルノー氏の次男で、「リモワ」の会長兼CEOのアレクサンドル・アルノー氏(28歳)が、エグゼクティブバイスプレジデントとして、製品とコミュニケーションを担当する。また、ルイ・ヴィトン会長兼CEOのマイケル・バーク氏が、ティファニー取締役会会長に就任する。