商社はこの間、サステイナビリティー(持続可能性)をうたった展示会を競い合うように開いている。特に昨年ごろから、自然環境に配慮した素材の提案が一段と加速した。環境に配慮し、持続可能な社会、経済の実現を目指そうとする世界的な潮流が背景にある。
(本社編集部素材・商社担当=小堀真嗣)
官民の動きがプレッシャー
欧米では「バーバリー」の在庫処分方法や、グローバルSPA(製造小売業)の不当労働などに対する世間の風当たりの強さが象徴するように、消費者の意識が高く、アパレル企業側の取り組みも進んでいる。一方、日本の消費者は、自然環境や安全を優先した消費意識が食品ほど高くないためか、企業側の取り組みは比較的ゆっくりだった。