帝人フロンティアは11月19、20日に「エコペット・エキスポ2025」を開催した。リサイクルポリエステル繊維「エコペット」の発売30周年を記念した特別展で、東京・新宿のルミネゼロで催した。業界関係者に歴史や循環型社会の実現に向けた未来の可能性を製品やパネルで見せた。会期中にトークセッションも実施し、平田恭成社長らが登壇した。
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三つのエリアに、様々なコーナーを設けた。エントランスには、30年の歩みとエコペットの特性をまとめたパネルを置いた。会場に入ってすぐのホールでは、中央にエコペットを使った自社素材を円を描くように飾り、周りにはそれらで作られた衣料品や生活用品など30個の最終製品を並べた。「CFCL」の真っ赤なカーディガンとスカートなどが会場を彩った。

隣接するスタジオ部分では、エコペットの未来を示した。独自のケミカルリサイクル技術などを図で分かりやすく説明したパネルや、LDHジャパンと取り組む衣料品回収の回収箱を設置。「来場者にリサイクル技術を紹介し、一緒に資源を無駄なく再活用していくために何ができるかを考えたい」思いを込めた。
他に、大阪モード学園との産学連携プロジェクトで、学生が制作した作品3点を展示。衣料品と産業資材向け素材の機能性を実験機で体感できるコーナーも関心を集めた。

トークセッションは二つ企画し、平田社長は建築家の永山祐子氏と対談した。「空間作りと暮らしを支える繊維との関わり」をテーマに語り合った。永山氏が大阪・関西万博で設計した二つのパビリオンや、関西万博や日常生活での帝人フロンティアの繊維の採用事例を紹介した。

