帝人フロンティア 再生ポリエステルの変色を抑制する技術開発 “繊維to繊維”実現に新手

2022/05/19 06:28 更新


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新たなリサイクル技術で製造した再生ポリエステル原料。石油由来ポリエステル原料と同等の品質を実現した

 帝人フロンティアは、開発した解重合触媒を使うことで、着色されたポリエステル繊維を石油由来原料と同等の品質に再生できる新たなリサイクル技術(特許出願中)を開発した。繊維を再生し、再び繊維として活用する〝繊維to繊維〟を実現する新たな一手だ。

 同社は「再生原料でも石油由来原料と同等レベル」を目指し、ポリエステルのケミカルリサイクル製造技法の一つであるDMT法(テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを使ったエステル交換反応によりポリエステルを重合する方法)を軸とし、強みを発揮する。しかし工程が多い分、コストが高くなり、使用するエネルギー量、排水など廃棄物も多い。今回は無色透明のペットボトルからペットボトルにリサイクルする際に用いられる、工程が少ないBHET(ベット)法を活用した技術。新開発の解重合触媒を使うことで、BHET法の弱点である再生ポリエステル原料の変色を抑え、新品ポリエステル原料と同等品質の再生ポリエステル原料にリサイクルすることができる。使用するエネルギーはDMT法と比べて約4割削減することができ、排水、排液、解重合触媒などを再利用することで廃棄物の削減も可能という。

 5月にパイロットプラントを松山事業所内に設置、実証試験を進めている。現在の月産数十キログラムレベルを2、3年で年間数万トン規模に高めたい考え。

 課題もある。今回の技術は基本ポリエステルのみで作った製品を対象とするため、ポリエステル100%製品を回収する仕組みを構築しないと商業レベルには達しない。リサイクラーなどをパートナーに衣料を回収する仕組み作りを急ぐ。自社での活用に加え、ライセンス供与なども視野に入れる。また「個社の取り組みだけでは限界がある」と加盟するジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)の枠組みを活用し、国、自治体とも連携するなどで「日本全体や地域で衣類を回収し、再生、循環させる大きな取り組みの一翼を担いたい」と神山統光技術・生産本部サステナビリティ戦略推進部部長は話す。

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