バングラデシュの現地の様子を田村駒の宇塚克ダッカ事務所所長に聞いた(日本時間8月7日午後5時取材)。
――現地の状況は。
5日にハシナ首相が退陣し、6日にBGMEA(バングラデシュ縫製品製造輸出業協会)が7日からの工場稼働を呼び掛けたため、当初は7日は出勤する予定でした。
しかし7日朝、縫製工場に暴徒化した人たちが入り込むなどしたため、工場閉鎖の報告が相次ぎ、急きょ在宅勤務に切り替えました。詳しくはわかりませんが、旧政権与党のアワミ関係者の家が次々に襲撃されたり、あちこちで集会が開かれるなど治安は良くありません。
暫定連立政権の最高顧問に就く、グラミン銀行創設者のユヌス氏は国民から広く尊敬されていると聞きます。これを機に鎮静化に向かうことを望みます。
――アパレル生産、納期などへの影響は。
これまでの混乱で5日分ほどの生産が後ろ倒しになっています。一部は中国生産に切り替えました。工場はすぐにでも動かそうとしているので遅れを取り戻したい。できるだけ早く収束してほしいです。状況は刻々と変わるので、情報を集めながらその都度適切な手を打ちます。