有松絞りのスズサン 自社工房で技術を守る 「影師」から一貫生産へ

2024/03/06 11:30 更新会員限定


模様にする部分に染色液が染み込まないようビニールで覆って絞る「帽子絞り」

 有松絞りのスズサン(名古屋市、村瀬弘行CEO=最高経営責任者)は名古屋市内に自社工房を設け、企画から物作りまでの一貫生産で絞りの魅力を製品に落とし込んでいる。有松絞りは長く分業で加工されてきたが、絞り事業者が減る中、伝統的な技法を守るべく一貫生産に振り切った。

(森田桃子)

 同社はもともと有松絞りの柄の型彫りや絵刷り、絞り加工全般をコーディーネートする「影師」の役割を担っていた。しかし00年に職人の高齢化や海外生産の流れを受け、産地の生産力が低下したことに危機感を覚え、企画から加工、生地作りまでを一貫生産する方針に切り替えた。

この記事は無料会員限定記事です。

今すぐ無料で会員登録

会員の方はこちらからログイン

関連キーワード会員限定



この記事に関連する記事