スタイラー(東京)は、ファッション・アパレル店舗向けO2Oサービス「スタイラー」に購買機能を加え、名称も「FACY」(フェイシー)に変更し、20日からサービスを開始する。利用者は、ショップ店員から提案された商品をフェイシー上で、宅配または店舗取り置きで購入できるようになった。
スタイラーは、利用者がファッションアイテムやコーディネートについて質問を投稿すると、ショップ販売員が質問に答え商品を推薦してくれる。月間アクティブユーザーは50万人、導入店舗は250店、月間のマッチング数は4520件。購買機能を追加したフェイシーは、店頭での接客に近い購買体験をオンライン上で提供する。
利用者が提案された商品画像をタップすると、メッセージ画面で販売員にサイズ構成を確認するなどのやり取りができる。サイズ、色、受け取り方法を選ぶと、販売員に在庫確認のメッセージが届く。販売員が「在庫あり」ボタンを選べば利用者に購入手続きのメッセージが自動送信され、利用者が「店頭受け取り」を選べば来店日を指定できる。「配送」の場合は販売員が引き取り日を入力、梱包(こんぽう)した商品をヤマト運輸に渡す。在庫が無ければ、販売員は類似アイテムを提案することができる。
送客・配送・決済(クレジットカード)の費用はスタイラーが負担し、ショップは売れた商品価格の20%の手数料を支払う。これまで、利用者はスタイラーで商品を推薦されても店頭かECサイトで購入していたが、ショップ・利用者双方からの「その場で購入」という要望にフェイシーで応える。購入・商品引き渡しまでコミュニケーションができるため、コンバージョン(購入)率も上がる。客の行動も可視化できる。また、事前決済なので、利用者は店頭では商品を受け取るだけで買い物を済ませられる。店頭作業はシンプルで販売員の負担もない。商品提案すればするほど来店・購入につながり、販売員のモチベーション向上にもつながりそうだ。
フェイシーの強みは、情報発信力にもある。利用者のニーズや商品流通の情報を自社ウェブマガジンや他社のウェブメディアに投稿し、その情報に触れる利用者は1000万人以上に上る。