紡績企業が海外市場の開拓に力を入れている。以前から方針を明確にしていたがコロナ禍で頓挫した。改めて態勢を整え、得意な商材、販路を生かして営業をかけている。
(小堀真嗣)
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コロナ沈静化で活発に
「コロナ下は思うようにコミュニケーションを取れず、シナジーを生み出せなかった」というのはニッケの金田至保常務執行役員衣料繊維事業本部長。海外事業の拡大を「成長ドライバー」と位置付け、欧州など海外の高級ブランドを販路に持つグループ会社の第一織物とのシナジーを足がかりに販路を開拓する計画だった。コロナ禍で計画は崩れたが、ここにきて両社の工場見学をしたり、ニッケの生産部門の人材を第一織物の取締役として派遣したり、コミュニケーションが活発になってきた。「互いの得意を知り、持ち寄って独自の素材開発に結び付け、製販連携を本格的に進める」と強調。欧州や中国などでの拡販を目指す。
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