エプロンのシンプリー 直営店もECともに伸ばす

2017/03/31 06:15 更新


 エプロンを主体とする生活雑貨専門店のシンプリー(東京)が、直営店とECの売り上げを伸ばしている。定番のデニムシリーズをはじめ、ユニセックスでカジュアルなスタイルになじむオリジナル商品が幅広い客層に支持されている。

 同社は、エプロンを軸とした「シンプリー」を中心に品揃えしたショップを3店持ち、自社ECと、一部法人向けも含む卸でも販売する。直営店で好調なのは、名古屋のラシック店とコレド室町店。ラシック店は1号店として13年に出店、売り上げは順調に推移している。この1年も前年比約20%増となっている。

 14年出店のコレド室町店は、昨年夏に大幅にMDを変更して以来、売り上げが好転し、前年比30%増以上となっている。以前は、売りやすさから食品など手ごろな仕入れ商品を多く揃えていたが、客単価が低く、ブランドの個性も伝わりづらかった。これを、ほぼオリジナル商品に切り替え、VMDもエプロンを前面に出した結果、客単価が向上した。「好モデルができたので、他店への波及も検討中」としている。

 昨年7月に出店した仙台パルコ店は「まだ安定軌道に乗っていない」が、既存のラシック、コレド共に顧客のリピート買いが実績につながっているため、今後に期待がかかる。

 ECは、1年ほど前にクレジット決済機能を加えたことで売り上げが3倍に伸びた。客単価も、実店舗が約4000円に対し、ECは1万2000円と高く、男性の購入客も多い。

 卸に関しては、昨年の夏ごろからカフェや生花店、美容室などの制服に採用したいとの注文が増えている。「まとまった数が出るため、売り上げとしても大きい」とし、今後ホームページ上に法人向けのページの作成も計画している。

 なお、これまでは「エプロンブランドとして認知していただくために、女性向けのPRがほとんどだった」が、ある程度顧客もついてきたと見て、「今後は男性向けのアプローチも強めたい」としている。カタログやプレスリリース、POP(店頭広告)にも、男女が写ったビジュアルを採用。また、代表を務め、人気料理家でもある栗原心平氏による料理レシピをルックブックにのせるといった試みも始めている。男女共にブランド認知を向上させることで、ギフト需要も高める狙いだ。

人気の高いデニムエプロン 


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