【PR】Shopify Partners ロードショーSeason1/第三回イベントレポート

2024/09/25 00:00 更新



 3月~6月にかけて、世界屈指のコマースプラットフォームを提供するShopifyはトークイベント「Shopify Partners ロードショー: Scale your commerce with Shopify」を開催致しました。

 「すべての人に、より良いコマース体験を」のミッションのもと、世界トップクラスのコマースサービスを提供してきたShopifyがパートナー企業と、そのマーチャントをフィーチャーし、課題解決やShopify導入のプロセスについて掘り下げていく全4回のイベントで、今回は3回目に開催したイベントのレポートになります。

 既存のECプラットフォームに課題を感じている方や、アパレル企業のEC責任者の方、さらには目前に迫ったサードパーティクッキー規制の対策を考えている方々にとって、すぐに役立つ情報が満載。そんなシリーズ1の様子を、全4回に分けてお届けします。ぜひご一読ください。

 7月18日より、新シリーズ「Shopify Partners ロードショー Season2」がスタート。こちらもお見逃しなく!

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【第3回】「Shopify Plus」で実現する複数顧客接点の情報統合・分析の方法・事例紹介!(2024年5月21日)

<セッション1> 「チャネルの特性を活かして顧客接点を作る―生活の木のOMO実践術とは?」:登壇者/株式会社生活の木 EC事業本部 マネージャー 中村 佳央 氏/株式会社フィードフォース Omni Hub事業責任者 井形 岳史

「Shopify Plusは外部のエンジニアに頼らずとも、自分たちのアイディアをドラフトベースで機能追加できる」と魅力を語る生活の木の中村さん(右)と、フィードフォースの井形さん

 セッション1では、ハーブ・アロマテラピー関連商品の製造・販売を行う株式会社生活の木より、中村佳央さんが登壇。株式会社フィードフォースの井形岳史さんとともに、Shopify Plusの活用による「オフラインとオンラインの融合(OMO)」について語った。

 1976年設立の同社では、全国約100店舗の直営店を展開するほか、ワークショップを通してハーブ・アロマテラピーの普及に貢献してきた。売上高の約6割を実店舗が占め、2割を卸売やOEM、残り2割がECという構成だが、従来のECシステムではBtoB(法人向け)とBtoC(個人向け)が一体化されているという課題があった。

 「BtoBとBtoCのECサイトが同じだと、消費者(個人)にとっては分かりづらいですし、1人ひとりに適切なコンテンツを提供するのも難しい。法人と個人のお客様では集めたいデータも違うので、BtoBとBtoC を分離できるECシステムを探していました」(中村さん)

 また以前は、実店舗とECの購買データが連動しておらず、店舗で顧客が何を買ったのか、その顧客がどんなワーショップに参加しているのかといった消費実態が分析できなかったという。

生活の木ではOMOを通して、顧客体験のさらなる向上を目指す

 Shopify Plusの導入後は、BtoBとBtoCのECサイトが分離、ECと店舗の顧客情報もつながって「誰が・いつ・何を買ったか」が一目瞭然に。顧客がオンラインとECを持ち回りしている実態や、複数店舗の利用実態、ワークショップの参加率と購買頻度の関わりなども分析できるようになった。

 「当社では香りの商材を扱っているため、実店舗が大きな意味合いを持っています。店舗で良い体験をしていただき、オンラインでは定期購入や重い商品の配送という利便性を提供する。顧客の7割がリピーターだからこそ、オンラインで良質なコンテンツを提供し、オフラインでの購買やワークショップなどにつなげるOMOが必要不可欠です。」(中村さん)

 オンラインとオフラインを融合させた結果、在庫管理の改善やポイントプログラムの自動化など、生産性が向上したという。生活の木では今後も、セールスフォースとの連携などにより、店舗とオンラインをシームレスにつなぐCRM(Customer Relationship Management)を強化していく方針だ。

<セッション2>「オフラインとオンラインでお酒の面白さを提案!IMADEYAが取り組む酒屋のOMOとは?」:登壇者/株式会社いまでや EC事業部 ONLINE STOREリーダー 小川 沙織 氏/株式会社フィードフォース Omni Hub事業責任者 井形 岳史

「Shopify Plusは自由にカスタムできる点が強み」と語る、いまでやの小川さん(右)とフィードフォースの井形さん

 セッション2では、GINZA SIXや清澄白河、千葉、軽井沢などでお酒のセレクトショップ「IMADEYA」を運営する株式会社いまでやより、小川沙織さんが登壇。同社では「お酒っておもしろい」をコーポレートスローガンに、日本全国の酒蔵約200社、ワイナリー約80社をはじめ、世界各国の海外ワインも取り扱っている。売上構成は業務用卸が7割を占め、残りの3割がECと実店舗だ。

 当初は店舗で勤務していた小川さんだが、コロナ禍をきっかけにEC事業部へ。会社としてもECに注力する中で、オンラインストアの拡充や企画、マーケティングに携わるようになった。

 2021年、ShopifyのスタンダードプランでECサイトを構築。おすすめの100本のお酒から、お酒初心者が自分好みの商品と出会える「はじめの100本」オンラインストアをリリースした。「はじめの100本」はECサイトの少し前に開業した清澄白河の実店舗と同じコンセプトで、扱う商品も同じものだ。

 2023年にはShopify Plusへ移行し、既存のECサイトと「はじめの100本」オンラインストアを統合。「人とお酒がつながる」をコンセプトに、ユーザー同士のフォロー機能やレビューなどSNS的な要素、お酒の診断コンテンツなどを盛り込んでリニューアルした。 

 「私もそうですが、飲んだことのない商品を買うのはハードルが高い。リニューアルしたオンラインストアでは、お酒に詳しい人や自分と好みと近い人が薦めしたお酒を買うことができます。また店舗スタッフの詳しいレビューも読めるので、お店で説明を受けるのと近い体験ができるようになりました」と小川さん。

いまでやでは、ECストアを商品情報や顧客情報など全てが詰め込まれた、会社の根幹をなす重要なプラットフォームだと位置づける

 新しいストアアプリでは、店舗を訪れた際に獲得できるバッジ機能でオンラインとオフラインをつなぐ工夫も。たとえば銀座店で1回購入すると「GINZAバッジ」が獲得でき、ワインを購入すればワインのバッジが手に入る。

 「お客様にバッジをコレクションする楽しみを味わっていただくとともに、店舗スタッフが購買履歴や訪れた店舗などをすぐ確認できるので接客にもプラスになっています。Shopifyは自由自在に機能が増やせたり、その時々のニーズに合わせたソリューションを提供できたりする点が魅力ですね」と小川さん。オンラインと店舗の購入履歴を同じシステムで管理できるようになったことで、店舗とECの両方を利用する顧客のLTV(Life Time Value、顧客生涯価値)は、どちらか一方のみを利用している層の約3倍も高いことを新たに発見した。

 小川さんは「これからも店舗とECの壁を越え、シームレスに楽しんでいただけるような体験を提供していきたい」という。今後は業務用酒類を扱う営業部門でもShopify Plusを活用し、会社全体でのブランド力向上を目指していく。

<セッション3>「ポストクッキー時代の企業と生活者の新しいつながり方とコマースの役割」:登壇者/株式会社リワイア 経営企画部 舟久保 竜

「自社顧客から得られるファーストパーティデータの豊富化が重要」とリワイアの舟久保さん

 セッション3では、マーケティングリサーチや、消費者と社会の変化などに詳しい株式会社リワイアの舟久保さんが講演。欧米を中心にプライバシー保護への規制強化が進み、ユーザーの行動を追跡するサードパーティクッキーの廃止が現実的になっている。自社で収集したファーストパーティデータの活用がますます重視される時代に求められる、新たなアプローチとは。

 「たとえば多くの調査から、近年では世代ごとの価値観の差が縮まっていることが分かっています。その結果、年齢別のマーケティングよりも、世代を超えた『縦型消費』を狙ったマーケティングが有効になりつつある。昨年1億個以上も売れたファミリーマートの生コッペパンや、世界中でヒットしたユニクロのショルダーバッグなどが良い例です」と舟久保さん。

 また循環型経済の浸透によって、製品のリペア・リユースを通して顧客と一生の付き合いをする商品・サービスも増えている。中古家具の再活用を進めるIKEAや、中古商品をリペアして販売するパタゴニア、ビールの副産物で製作したアップサイクルジーンズが人気のサッポロビールなど、メンテナンスやアップサイクルを介してファンを獲得し、顧客と長期的につながるのも新たなアプローチだ。

 企業のマーケティングに対する姿勢も変化している。これまでは顧客を「ターゲット」と呼び、「戦略」「戦術」など、どちらかといえば上から目線で消費者を分析するような態度が浸透していたが、その風潮が批判されつつある。2021年には「茅乃舎だし」で知られる久原本家グループが、日経新聞に「お客さまをターゲットと呼ぶ人は、ちょっと苦手です。」というメッセージ広告を出して話題になった。お客様である生活者を「ターゲット」と呼び、年代や性別で独断的な分析を行い、新しいモノをどんどん作って大量に売りさばくビジネスモデルは過去のものだ。

 これからはモノだけでなく、サービスによって顧客理解と顧客体験の向上を行いながら、お客様との関係を強化する「S-DL(Service-Dominant-Logic=サービス・ドミナント・ロジック)」が重要になってくる。そのために不可欠なのが、ECや実店舗でのコマースと、顧客のコミュニティを密接につなぐ「コミュニティコマース」という考え方だ。

「モノだけでなくサービスを通して、消費者とS-DLを構築するアプローチが不可欠になる」と舟久保さん

 「生活の木さん、いまでやさんでは、Shopify Plusでオンラインストアと実店舗のコマースをつなげ、そこに付随する形でアプリイベント、ワークショップなどのコンテンツを用意し、お客様の声を聴くコミュニケーションの場所をしっかり確保されている。モノを介した顧客とのつながりから、サービスのつながり=S-DLへというコンセプトのもと、コマースとコミュニティの間で顧客が発するコンテンツを循環させることで、より効果的な販促ができている好例です。」(舟久保さん)

 今後サードパーティクッキーの規制が進めば進むほど、貴重なファーストパーティデータが得られる自社コマース、そしてコミュニティの重要性は高まっていく。ファーストパーティデータを集めるために、複数サイトの顧客情報をShopifyで統合管理できる「共通ID」を導入する動きも加速している。ネスレ日本や味の素グループ、資生堂での取り組みが有名で「これからは何よりも、お客様の情報と行動に関するデータを自社で持っておくことが大切」と舟久保さん。

 フィードフォースグループでも、Shopifyストアでユーザーが保有しているログインIDを利用して、外部のサイトやコミュニティサイトにログインできるID統合サービス「App Unity IDP」を提供している。ID統合は、顧客と長くつながり続けるための第一歩だ。

 舟久保さんは「Eコマースの利用者は、自社へのロイヤリティが高い層でもあるはず。そのような方々と長期的な関係を築き、コミュニティを構築するためにも、ぜひShopify Plusのさまざまなソリューションを活用いただければ」という。

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 ※Season1の4回目のイベントレポートも随時更新します。詳しくはこちらから。

お問い合わせ先

Shopify Japan株式会社 パートナーマーケティング
担当者:佐野
Mail:roadshow-partner-mktg@shopify.com

企画・制作=繊研新聞社業務局



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