子供服「シャーリーテンプル」、百貨店販路伸びる

2017/03/02 06:26 更新


 婦人服・子供服製造のマルカ(名古屋)の子会社、エムケーが企画・販売するベビー・子供服「シャーリーテンプル」が百貨店の子供服売り場で売り上げを伸ばしている。独自色の強い企画が幅広い世代に支持され、昨年度は新規5店に売り場を開設、計21店となった。催事販売でも大きな実績を上げている。
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\  強みは74年に発売した当初とほぼ変わらない世界観を表現できていること。創業したシャーリーテンプルは13年に自己破産したが、主なデザイナーや生産管理の担当者はエムケーに移籍した。

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 ブランドに愛着を持つ販売員も多くが継続、「社員の70~80%は変わらず、人材が揃ってブランド愛が強い」(宮原由紀夫取締役)組織を形成する。
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\  17年4月期も既存店売り上げは前期を超える見通し。レースやフリル、リボンをふんだんに使ったロマンティックスタイル、アメリカンビンテージを思わせるプリント柄を支持するファンは多く、3世代続く顧客も存在する。新規の客も順調に増えており、平均客単価は2万5000円から3万円。

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 売り上げ構成比は、新生児・ベビー19%、トドラー62%、ジュニア19%。160㌢まで扱い、成人女性も購入する。

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伊勢丹新宿店の催事で販売した限定商品、洋服
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\  夢を感じさせるコト提案も。価値のあるノベルティーを企画するほか、各店でテーマを設けて写真撮影会を行う。伊勢丹新宿本店のバレンタイン催事への参加は今年で3回目を迎え、人気のチョコレートブランドと協業した限定商品、トートバッグやアクセサリーなど大人も楽しめる雑貨を揃え、「5日間で2週間の予算を達成した」ほど盛況となった。
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\  売り場のない地域では期間限定販売を行い、来期も地方都市への出店を検討する。それに加えて、3月初旬に公式ECを立ち上げ、人気のあるプリント商品を中心に販売、大人の女性から要望が多い大きいサイズの取扱いも充実する。 \

 17年には、本格的に大人サイズを扱う「シスター企画」を始める予定。催事販売のほか、婦人服売り場への出店も視野に入れる。
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\  エムケーは13年にシャーリーテンプルの商標権を譲り受け、企画製造販売を行っている。



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