《EC担当者を訪ねて》シップス商品2部EC課課長 浅野尚道さん 店と変わらぬ買い物体験を

2023/08/23 06:29 更新


浅野尚道さん

 シップスの22年度EC売上高は約90億円、コロナ前は30%前後だったEC比率も22年度は約45%まで高まった。10年以上店頭スタッフを経験した浅野尚道さんが力を入れるのは「お店と変わらない買い物体験の提供」。店舗スタッフや顧客の意見を聞き、レビューや画像・動画を充実させ、コロナ下も売り上げを伸ばした。8月18日からはネット主力のオリジナルブランド「カランシエル」をスタートした。既存レーベルでも利用者が多かった40代女性をターゲットに、新規客獲得を目指す。

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 ――サイトの特徴は。

 かっこいい見せ方よりも、親切でわかりやすいページ作りに力を入れています。私たちの部署はささげ(撮影・採寸・原稿作成)業務がメインですが、着用画像はお客様が親しみやすい日本人モデルや社員を使っています。コロナ下で実施したお客様アンケートの声を反映して、身長別の着用レビューを増やし、商品のサイズ感や素材の質感が伝わる動画も掲載するようになりました。ギフト包装や裾上げサービスも導入しているのですが、今ではお客様の間で浸透し、多くご利用いただいています。

 ――注力していることは。 

 EC売り上げは「ゾゾタウン」の比率がもっとも大きく、自社サイト比率が20%。自社ECをもっと伸ばすため、モールと自社用で在庫を別々に管理できるシステムを導入しました。ほかにも、ECサイト経由で店舗試着を申し込めるサービスや、店で買った商品を自宅に配送するサービスも導入しました。ECから店頭への送客につながればと考えています。

 ――ネット主力のカランシエルもスタートした。

 コロナ下でECに特化した商品を販売し、データ分析をしたところ、利用者には40代前後の女性が多く、ツイードのアウターなどが売れていることがわかりました。それらを踏まえてスタートしたブランドです。カスタマーサービス部がチャット接客も行っていますが、これは今後、既存レーベルでも実装する予定です。

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