シキボウが新中計を発表 最終年度に連結売上高420億円 繊維事業は230億円目指す

2022/03/31 16:40 更新


 シキボウは3月31日に開いた取締役会で22年度(23年3月期)を初年度とする3カ年の中期経営計画を策定したことを発表した。同社は「新しい取組みや施策を従業員一人ひとりのアクション単位まで分解し、全員参加で取り組んでいく」と強調。中計の名称は「アクション22-24」とした。基本方針は①経営基盤の強化②次の革新的成長に向けた取り組み③サステイナビリティー(持続可能性)経営への取り組み。連結の数値目標は最終年度に売上高420億円(21年度予想は354億円)、営業利益25億円(同13億円)を掲げた。

 同中計では新しい中核事業と位置付ける産業材事業の化成品をもう一段成長させるため、主力の食品用増粘安定剤の拡販に向けた設備投資を推進するほか、新しい成長の芽となる事業の育成および研究開発など積極的に投資する構え。ROIC(投下資本利益率)を事業管理指標とし、「資本効率を重視した既存事業の稼ぐ力の向上と、事業ポートフォリオの見直しに注力し、経営基盤を強化する」という。

 繊維事業の数値目標は最終年度に売上高230億円(同184億円)、営業利益5億円(営業損失5億円)。基本戦略はセグメント内外での垂直・水平連携を強化し、生産、販売、開発技術による総合力を高めること。その上で、既存市場の変化に対応した新規商材の開発、既存商品の用途開発によって新規市場を開拓する。また、分野の垣根を越えた営業活動と生産基盤の活用をグループ一体で推進すること、グローバルネットワークの連携を強めて海外販売を拡大すること、環境配慮型商材の開発と販売を強化することを挙げた。

 3年間の設備投資額は合計で59億円。そのうち、繊維10億円。最も大きいもので産業材の31億円。それぞれ新市場の開拓を目的にしたものや省エネ、安全対策、環境対策の観点で投資する考え。



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