《アップデート・新縫製工場⑨》江戸ヴァンス 国産の可能性広がる沖縄工場

2023/06/19 12:00 更新有料会員限定


 東京・両国で、サンプルと小ロット生産が主力の都市型工場を運営する江戸ヴァンスは、6年前に設立した沖縄工場(約10人)が順調に成長している。大貫忠臣社長は「将来的に沖縄は日本の縫製業を次世代に継承する拠点になりうる」と期待を込める。自社ブランドでは格闘技というニッチな市場を狙い、コアなファンを獲得している。

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縫製業の課題解決へ

 同社のOEM(相手先ブランドによる生産)先は、デザイナーブランドが多い。難易度の高い技術が求められるため、協力工場が対応できなかったり、技術指導で協力工場が成長すると他社の生産が増えたりと、これまで思うようにいかなかった。そうした中で、沖縄県に目を向けた。日本人の若い世代が多いだけでなく、かりゆしウェアの工場背景があるため縫製経験者を雇用しやすい環境にあり、新工場開設に踏み切った。沖縄のかりゆしウェアの工場はシャツ専業なので、カットソーアイテムを得意とする同社と競合することもなく、付加価値の高いアイテムを共同開発することで、新たな需要の開拓にもつなげられるという。

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