「天使の羽」で知られるランドセル業界のトップランナー、セイバン(兵庫県たつの市)。ランドセルはコロナ下も需要が底堅く売り上げは落ちていないが、以前から内憂外患を抱えていた。二つの憂いは、中間管理職が高年齢に偏る「内部」と、少子化が解消しないままの未来という「外部」にあった。専業からの脱却に踏み出せずにいたが18年、大手アパレルメーカーで腕を振るった桒田(くわた)康治さんを招いて改革が始まった。
老舗も変革は不可避
創業103年の老舗だが、「3年前まではランドセル専業メーカーにすぎなかった」と、常務執行役員の桒田さんは振り返る。「子供の減少はこれからも続き、ランドセル事業は市場が縮小することが見えている」。一昨年前まで100万人を超えていた6歳児の人口は27年には約78万人になる見通し。中長期的な変革は不可避だった。
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