三陽商会 「エコアルフ」旗艦店を20年3月にオープン

2019/11/27 06:27 更新


 三陽商会は、スペインのエコアルフ・リサイクルド・ファブリックス(エコアルフ)と合弁で設立したエコアルフ・ジャパン(東京)を通じて「エコアルフ」の日本市場における販売を本格的にスタートする。20年3月に東京・神宮前に旗艦店となる1号店を出店し、5年後までに国内売上高60億円を目指す。

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 来春から日本で販売する商品はレディス、メンズ、キッズ、シューズ・バッグなど雑貨、ヨガのカテゴリーで、150型400色を展開。ウェアはコート・アウターからインナー、ボトムまでのデイリーウェアが中心。ポリエステル・コットン複合のコートやブルゾン、軽量で強度の高いナイロンを生かしたアウターのほか、キュプラや「テンセル」を生かしてドレープ性を発揮したレディスウェア、植物由来の染料でプリントしたパーカもある。シューズでは、スニーカーのアッパー部分の素材に海洋廃棄プラスチックの再生繊維を使用する。

 価格帯はアウターが2万4000~3万6000円、ワンピース1万6000~2万6000円、パンツ・スカート9000~1万9000円など。シューズ4500~2万2000円。ヨガウェアはトップ9000~1万8000円、レギンス9000~1万円。

 エコアルフ代表兼創業者のハビエル・ゴジェネーチェ氏は「『第二の地球は存在しない』がエコアルフのブランドメッセージ。ファストファッションのビジネスモデルは持続可能ではない。ブラックフライデーセールは無駄な大量消費を生んでいる。私たちはイベントやSNSを介してブランドのメッセージを発信する」としている。

 エコアルフはリサイクルや環境負荷の低い素材、副資材で生産した服や雑貨を販売するサステイナブル(持続可能性)なファッションブランド。ナイロンやコーヒー、ペットボトル、コットン、ウール、タイヤなどの廃棄物を原料にリサイクル素材を開発し、ベーシックでありながらスタイリッシュで機能的なコレクションを販売している。

 また、エコアルフはNPO(非営利組織)としてエコアルフ財団を創設して、海洋に廃棄されたプラスチックなどのゴミを回収し、リサイクル素材に再生して最終製品として販売する「アップサイクリング・ジ・オーシャンズ」(UTO)活動を推進している。日本でもこの取り組みを具体化する方針で「21年には日本で回収した廃材をリサイクルした製品を、日本市場で販売する仕組みを確立する」(三陽商会)予定だ。

ペットボトルなどの廃棄物を原料にしたリサイクル素材の開発も行う


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