山東如意、仏「サンドロ」を傘下に

2016/04/05 10:10 更新


 【パリ=松井孝予通信員】中国の繊維大手山東如意科技集団(年商約40億㌦)と仏プレタポルテブランド「サンドロ」「マージュ」「クローディ・ピエルロ」を展開する仏SMCPグループは3月31日、山東如意がSMCPの株式を80%取得することで合意した。買収額は推定で13億ユーロ。調印はこの夏に行われる。  仏メディアによると、SMCPの所有者である米投資会社KKRと、サンドロとマージュの創業家族が残りの株式を引き続き所有する。SMCPグループは13年4月、当時同グループの筆頭株主だった仏LVMHグループのLキャピタルマネジメントと仏フロラックから、KKRが株式65%(約3億5000万ユーロ)を取得し傘下に収めた。KKRは3月初旬にSMCPグループの上場を申請したが、同グループの売却に踏み切った。

 80年代にパリ・サンチエで生まれたサンドロ、マージュは、この数年間に「手の届くラグジュアリー」として急成長。グループの売上高は3年間で倍増、15年連結売上高は過去最高、前年比33%増の6億7500万ユーロ(為替調整後11%増)。一方、15年末の負債額は4億6600万ユーロ。コレクションを欧州諸国(約53%)、モロッコとアジアで生産している。販売拠点は世界33カ国に1118カ所。うち13年に進出した中国には、現在60カ所。山東如意の傘下入りで、同グループは日本を含むアジアでの成長に拍車をかけるとみられる。



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