サンエー・ビーディーは駅ビル・ファッションビルを中心に展開するレディスブランド「プロポーションボディドレッシング」の新業態を立ち上げ、今月下旬から出店を始める。主対象とするF1層の価値観の多様化から、〝コト〟提案を重視。商品の販売のほか、体験の提供を通して、女性が「ときめく」時間を創造し、「先を見たビジネスモデルを構築」(宇尾俊哉執行役員プロポーションボディドレッシング事業部長)する。
総務省統計局が実施する「全国消費実態調査」によると、この20年ほどで30歳未満の単身世帯女性が被服及び履物にかける支出は60%以上減少しており、「もはや服だけがファッションとは言えなくなってきた」。商品だけを通してブランドイメージを訴求するのではなく、コト提案も含めて生活における価値を発信することで「ブランドのステージを上げる必要がある」と判断。ブランドの持ち味である「大人かわいい」軸はぶらさず、提案の幅を広げるため、新業態を開発した。
新業態名は「プロポーション・アリュール」。商品はプロポーションボディドレッシングを軸に、エレガンスカジュアルライン「エディットコロン」を揃える。中心価格は1万円で、セット率を高めて客単価は1万5000円を想定する。
店内には、グループ会社が運営するカフェ「ナチュラルクリームキッチン」を導入。iPadも置き、同店限定で商品の先行予約などを行う。
パウダールームを設置、メイクやヘアメイク、ネイルのサービスも提供する。F1層はスマートフォンやインスタグラムが生活の中心となっているため、フィッティングルームをかわいく飾って自撮りスポットも作る。期間限定スペースでは女性誌『キャンキャン』と組んで、様々なイベントを仕掛ける予定だ。
1号店は今月下旬、新宿マルイ本館3階の既存店を拡大リニューアルしてオープンする。まずは東京都内にもう1店出し、その他の四大都市に1店ずつ設け、2年で6店を目指す。