沖縄唯一の百貨店、デパートリウボウは、〝絞る・広げる・埋める〟をキーワードとした改革を進めている。企画力や開発力の引き上げと併せて独自性を確立、地方百貨店としての持続可能性を高めようとしている。
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「楽園百貨店」の拡大
〝絞る〟は、それによって重点を深掘りしようというもので、独自性確立を焦点とする。外商の強化を進めるが、この分野の象徴的なものに「楽園百貨店」の取り組みがある。ゆいレール・県庁前駅からのエントランスにあたる2階に設けた自主編集の売り場で、バイヤーが探した食品、雑貨、衣料品といった〝沖縄のいいもの〟などを集積する。沖縄らしいリゾート感と併せて打ち出し、ほかにない上質な土産好適品を扱う売り場として受け入れられている。17年にエスカレーター横のスペースでスタートしてから順次面積を広げ、現在ではカフェも併設。フロアの半分近くを占める館の顔ともいえる存在に成長している。運営するリウボウインダストリーの糸数剛一社長は、改革の「方向性に確信を持った」とする。