楽天ファッション・ウィーク東京26年春夏　異質さを取り込み非日常に誘い込む

　楽天ファッション・ウィーク東京26年春夏の後半は、ファンタジーを交えた迫力のあるショーが相次いだ。東京らしいリアルクローズを軸としながら異質な要素を取り込み、非日常の世界に誘い込む見せ方だ。

（写真＝オリミ、ユェチ・チ、ミツルオカザキは堀内智博）

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　チカキサダ（幾左田千佳）は異質な〝輪郭〟に着目し、美しさの本質を探るコレクションを見せた。薄暗い地下室を舞台に出てきたモデルはヘアスタイルが乱れ、破れて穴の開いたストッキングを重ね着してボディーを強調する。柔らかな質感のブルゾンを羽織り、下半身をむき出しにして肌が擦りむけたように見せたり、ドレスの上に重ねてボロをまとっているように見せたり。フェティッシュでグロテスクな雰囲気が漂う。

　体の輪郭も変容する。ガーターベルト付きのタンクトップの下にストライプのシャツ地で作ったソファのような形をしたボディーパーツ。オブジェのような造形でアンダーウェアの存在を際立てる。パディングで肩と腰のラインを誇張したミニドレスにテーラードジャケットをレイヤード。丸く張り出した腰がフェミニンな美しさを感じさせる。