プーマジャパンはパリ五輪などに合わせて、シューズを軸にパフォーマンス分野を強化する。狙いを井上緑斎社長に聞いた。
今年はパリ五輪やサッカーの欧州選手権など、大きな国際大会が集中します。ここで改めてパフォーマンス分野を強化します。まず、ランニングとサッカーで新型シューズを出し、広告への投資もスポーツに集中していきます。
足元の商況は直近2年の大きな成長率に比べると落ち着き、微増です。ただ、シューズ売り上げの伸び率は高い。これは近年の健康志向の高まりで、ランニングを始める人が増えたのが要因の一つとみています。
エントリーモデルのシューズは、原材料費が上がっている状況でも、なるべく値上げを控えます。利益率が下がっても新規客の取り込みを重視したい。一方で高性能モデルの価格はコスト上昇に合わせて適価をつけます。
もちろん、ライフスタイル分野をないがしろにするつもりはありません。これまで通り、ファッションに根差した商品も打ち出していきます。
近年は厚底スニーカーでヒット商品が多かったのですが、次は薄底のアイテムを強化します。先日復刻した「スピードキャット」(99年発売)という薄底スニーカーは反響が大きく、手応えがありました。
歩きやすさを重視する消費者も増えているので、クッション性が高いスニーカーの開発もしていきたいと考えています。