タイ発のバッグ「ピパチャラ」は4月19~25日、伊勢丹新宿本店に期間限定店を出店している。再生プラスチックを使ったコレクションなど、これまでオンラインストアのみで販売していた商品を初めてリアルで販売している。
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同ブランドは18年、ハイブランドでデザイナーの経験を積んだピパチャラ・ケオジンダさんと国連で働いていた姉のジットリニーさんが姉妹で立ち上げた。現在はタイやフランス、日本などの5カ国で販売している。手編み装飾のマクラメをアイコンとし、伝統技術の継承やタイ北部の雇用確保などの社会活動に貢献している。ペットボトルのふたやプラスチック食品容器を回収し、それを使った商品を自社工場で生産するなど、サステイナブル(持続可能)な物作りも行っている。
今回販売している「インフィニチュードシリーズ」は、再生プラスチックで作ったパーツを金具でとめ、イタリア産カーフレザーのバッグに組み合わせている。パーツはサンゴや蛍色など、自然界から着想した鮮やかな色に仕上げた。新作のムーンバッグシリーズは「月に行くウサギ」がテーマの丸いフォルムで、マクラメデザインが特徴だ。11万~12万円。
現在の販路は自社ECが主軸で、セレクトショップへの卸売りも行っている。19年から日本の輸入販売代理店を務めるアイゼン(東京)は、知名度向上のため、期間限定店の出店に力を入れる。6月には阪急うめだ本店にも出店する予定だ。「素材の良さやデザインの技術、サステイナブルの取り組みなど、リアルで語りたいことが多い」(堀尾尚伸社長)という。21日にはデザイナーのピパチャラ・ケオジンダさんが4年ぶりに来日し、ブランドのファンとの交流の機会を作った。