「ピリングス」21年春夏 古着も生かすハンドニット

2020/11/12 10:59 更新


 村上亮太が手掛ける「ピリングス」は9日、都内で21年春夏向けのショーを単独で行った。11月1日に「リョウタムラカミ」からブランド名を変更した。昨シーズンから「アトリエケーズケー」の手編み職人とのクリエーションに取り組んでおり、チームで作り上げる多彩なコレクションを見せた。

 「ファッションの必要性を改めて考えさせられるなか、手で作る力を表現に生かしたいと思った」と村上。全て手編みで制作、温かみのあるローゲージのセーターにはトロンプルイユのセーターを描き、クルーネックのディテールも編み込み、あどけない表情を作る。下に合わせるのは、デニムを裂いて編んだパンツ。破れたように素肌をのぞかせたり、詰まった編地でポケット風のステッチを入れたりと、見慣れたジーンズの着こなしをモケモケとした輪郭でユニークな印象に仕上げた。袖がフリンジのように垂れ下がるショート丈のトップには、ボーダーのジャージーを裂いた糸を使う。「古着を裂いた糸で編み直す。そこに手で作る意味があるんじゃないかと思った」という。ほかに、カラフルなチュールを編んだボーダー柄のセットアップやクロシェのフラワーモチーフをつないだドレスなど、一点物のショーピースを揃えた。

ピリングス21年春夏
ピリングス21年春夏


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