香水を楽しむ男性が増えている。きっかけの一つはコロナ下による価値観の変化だ。自由な自己表現や自身の快適さを大切にする「セルフラブ」の考え方が広まり、男性の間でも香りへの関心が高まった。特徴は以前に比べて、香りにメンズ・レディスの区分がなくなってきたこと。香水専門のインフルエンサーも目立ち始め、影響を受ける若年層も増えている。
百貨店で売れる
22年に拡大した伊勢丹新宿本店メンズ館1階のコスメ売り場。ここでも香水の売り上げが伸びている。23年度のフレグランス商品の売り上げは前年実績の約1.25倍になった。コロナ下でルームフレグランスが売れたのを皮切りに、男性の香水への需要も高まったようだ。「オン・オフの切り替え、香りによる生活の変化、ネクタイのような自己表現のツールなど、様々な楽しみ方がある」(内田有紀新宿紳士商品部メンズコスメバイヤー)。