セーヌ川を舞台にしたパリ五輪の開会式のために敷かれたかつてない厳戒体制が緩み、静まり返っていた商業ゾーンが観戦客で一気に祝賀ムードに包まれた。賛否両論があるものの、歴史に芸術、文化、美食、そしてファッションのサヴォワールフェール(匠の技)を織り交ぜた、フレンチを極めたセレモニーの感動が、パリのショッピングに弾みをつけている。
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百貨店が並ぶリボリ通り。サマリテーヌは「世界のスポーツレジェンド」と題し、現在までの100年間のスポーツ史を100のオブジェとアーカイブでつづる展覧会をファッションフロアで開催し、これに合わせ「アンドワンダー」(TSIグループ)や「スノーピーク」を中心としたアウトドア、南米やアフリカのリゾートブランドを提案している。
BHVは衣食住の国産フランスブランドに特化した売り場を開設し、国内外の客に好評だ。ステファン・アシュプールが手がけた「ルコックスポルティフ」のパリ五輪仏選手団のウェアが人気を集めている。
(パリ=松井孝予通信員)