22年春夏パリ・コレクション 自然の癒やし効果が着想源

2021/10/13 06:28 更新


Medium fotojet  86

 22年春夏パリ・コレクションは、海や水辺を背景にした癒やし効果のあるデジタル配信が目を引いた。風や波、太陽のパワーを感じる心地良いイメージ。自然になじむ色柄や素材が使われている。一方で、ファッションの再開を連想させる強いスタイルも多い。80年代調のパワーショルダーやボディコンドレス、鮮やかなピンクやブルーのワンカラースタイルが広がっている。

【関連記事】22年春夏パリ・コレクション ファッションの未来を暗示 サステイナブルやダイバーシティー

〈フィジカル〉

 ワンサイズ・フィッツ・オール。一つのサイズでどのような体形にでも対応できる服作りをデビュー以来提案し続けてきたエスター・マニャスが、パリの公式日程でランウェーデビューを果たした。18年にイエール国際フェスティバルのファイナリスト、20年にはLVMHヤングファッションデザイナープライズのセミファイナリストに選ばれた注目の若手だ。サステイナビリティー(持続可能性)とインクルーシビティー(文化的包摂)を基礎にした服作り、シャーリングを使い胸元や腰回りにより多くの布を持たせることで、様々な体形に合わせることのできるドレスを提案した。動きの面白さもキャットウォークゆえに見せることができていた。

エスター・マニャス
エスター・マニャス

 第2次世界大戦で焼失し、戦後に一人の建築家オーギュスト・ペレが再建を手掛けたという街、ル・アーブルが着想源の一つとなったのはA.P.C.。一見退屈だが美しいモノが隠れていると自虐的なジョークを飛ばす。レディスではアーティストのジョージア・オキーフの愛用していたゆったりとしたシルエットを取り入れている。パレロワイヤルにある柱のイレギュラーなストライプに美しさを見いだした。

A.P.C.

(ライター・益井祐)

〈デジタル〉

 クリスチャン・ワイナンツ 自然によるヒーリングパワーを着想源にした。BGMは潮騒と鳥や虫の鳴き声。海を背景に、たっぷりと布を使ったフルイドドレスが舞う。背中はバッククロスのホールターネックやベアバックで大胆にさらし太陽を感じる。木漏れ日のようなぼかし柄、薄布の柔らかな質感など、目にも肌にも心地良い。

クリスチャン・ワイナンツ

 ネヘラ 淡い卵色と紫のパネルを背景にした映像は、もやがほんのりかかっている。柔らかな光が、テーラーリングやパンツスタイルを軸にしたモダンなルックを優しく包み込む。スリーブレスのジャケットにピンストライプのハイネックシャツ。パンツスーツの白と青のにじみ柄は、筋雲のような抜け感がある。

ネヘラ

 ザディグ・エ・ヴォルテール 動画の舞台はサントロペ。砂浜のランウェーでセンシュアルなミックススタイルを見せた。テーマは「エレガント・カウボーイ」。ランジェリードレスにスラックス、ブラトップにカウチンセーター、足元はウェスタンブーツ。自由で若々しい着こなしが揃った。パリではプレゼンテーションを行った。

ザディグ・エ・ヴォルテール

 アニエスベー 動画撮影の舞台はアパートの一室。リラックスした日常の空間に、カラフルな小花柄のセットアップが楽しい気分をプラスする。クロップトトップやブラトップにショートパンツやギャザースカート。肌をのぞかせて夏の開放感を演出する。ウェスタン調のセットアップや、スカーフ柄の黒白スタイルも。

アニエスベー

 ラコステ パレドトーキョーの広場に設置したテニスコートで新作を披露した。チューブトップやポロニットにハーフパンツやブルマー。スポーティーなニットアイテムを軸にしたヘルシーなルックが揃った。オーガンディのパーカやメッシュのシャツがかすかに透け、柔らかいグリーンやイエローを爽やかに見せる。

ラコステ

 ジュンコ・シマダ 着想源は画家ゴーギャンのタヒチ時代。鮮やかな色柄が映える夏のワードローブを揃えた。南国の花柄を描いたシャツコートとパンツのセットアップに、ストライプのビュスティエドレス。リネンデニムやコットンジャカードのナチュラルなドレスに、コットンレースの白襟がエレガンスをプラスする。

ジュンコ・シマダ

(青木規子)


Bnr counter agreement
Bnr denshiban

この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事

Btn gotop