パレモ・HDの吉田社長 「敵は消費税にあらず」

2019/09/19 06:30 更新


吉田馨社長

 パレモ・ホールディングスの吉田馨社長は、「敵は消費税にあらず」と強調する。

 同社の上期(19年3~8月)は7月の苦戦から既存店ベースの売り上げが1.2%減となったが、8月以降は夏物セールや初秋物が順調で、9月からは秋物も動き出している。10月からは消費税率が引き上げられるが「増税の影響はない」とみている。大切なのは「欲しい商品がきちんと店頭にあるかどうか」(吉田社長)だ。同社ではこの間、気温や天候に応じたMDの修正能力の向上に取り組んできた。昨冬は天候不順にあっても気温などの変化に対応して在庫を適正化し、業績を伸ばした。増税を気にしすぎず、本来取り組むべきMDの修正能力や在庫の適正回転に磨きをかける考えだ。

 事務所の契約満了に伴い、7月に本社を愛知県稲沢市から名古屋市中村区に移転した。00年に離れて以来、名古屋へは19年ぶりの帰還。名古屋駅へのアクセスが良く、東京や大阪事務所、店舗との時間的な距離が縮まった。取引先や金融機関などの担当者も気軽に立ち寄り、情報交換していく。何よりも「店への移動がしやすくなった」(吉田社長)と、フットワークの改善を強調する。ネットの時代とはいえ、実際に顔を合わせて話し込むことの大切さは変わらない。全国に店舗を持つ専門店チェーンならなおさら。店舗への支援体制をさらに強めていく。



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