オンワード樫山、紳士オーダー伸び

2015/06/16 08:43 更新


 オンワード樫山は紳士服のパーソナルオーダー事業で、スーツの一品単価の上昇と販売着数の増で今春夏の売り上げが堅調だ。主力のスーツのプロパー売り上げは4月が前年同月比10%近く伸び、5月が15%増となった。スタイリング提案を軸とした売り場演出の効果で40代の新規客が増えている。15年秋冬はメード・イン・ジャパンの訴求を含め、オリジナル生地の開発に力を入れる。

 同社のパーソナルオーダーは百貨店に約115の売り場がある。昨年までは単価上昇は顕著だったが着数が伸びなかった。消費者がより良いものを欲しがる傾向が強く、スーツの平均単価は14年秋冬の9万円台後半から、15年春夏には10万円超に高まった。地方店よりも都市部の大型店の売り上げの伸び率が高い。

 かつての中心顧客だった団塊世代がリタイアして客数は減ったが、新規に40代後半の世代が増え、客層が若返ってきた。販売員も若返らせ、VP(ビジュアルプレゼンテーション)に工夫を凝らした結果、新入社員を含め20代でオーダーする顧客も見られるようになった。売れ筋のモデルはイタリア調のクラシックから英国調に移行し、スリーピースや2パンツ付きスーツの需要も高まっている。



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