新型コロナウイルスの影響で、手作りのマスクが注目されている。
手芸材料専門店のオカダヤ(東京)では、ダブルガーゼやマスク用ゴムが例年の3~4倍の売れ行きだ。本店の生地館1階ではダブルガーゼ、マスクゴム、ワイヤ、除菌スプレー、除菌シートなどの関連商品を集積したコーナーを設置。通常は販売しているマスク用の型紙も〝緊急事態〟として無料で配布している。店舗によってはマスクに必要な用尺の生地とゴムなどをセットにしたキットやオリジナル型紙も用意している。
「マスクがなくて困っている人に、手作りできることを伝えたい」と、SNSや各店舗のブログを通じてマスクの作り方も発信している。
30~40代の女性が子供用のマスクを作るために来店するケースが多く、花柄やドット、おにぎり模様など可愛らしい小柄の生地が人気。洗濯して繰り返し使えるマスクは、一つが500円以下の材料費という。使い捨てマスクの品薄がニュースになり始めた1月末、同社ではマスク用材料を追加発注して在庫を確保したが、メーカーでは不足状態という。花粉シーズンが本格化する今後も需要が高いとみて、マスクの作り方の動画配信など発信を強化していく。

